徳島市民病院

吉野川が吉野川大橋と交わる地点、川の南側に徳島市民病院は位置しています。
既存病院の経営を継続しながらの全面建替、そして敷地メインアプローチが一方向で余地に乏しいなど、厳しい与条件に向き合いながら、いかに使い勝手がよく、患者アメニティの高い病院を立ち上げるかが課題でした。

病院内部の構成は、低層部に外来部門・手術部門・管理部門を構え、特に外来診療科は2階に集約し、一体的待合ホールにより各科の視認性を高めています。また高層部には病棟を配置しています。5階から11階の高層部に位置する病棟は1フロア1看護単位で構成され、病室とスタッフが連携・連帯感を保てるよう中央のスタッフステーション、サービス用エレベーターとそれを取り囲む病室で構成しています。4床室には1床ごとに窓を配し、眺望と快適な日照が得られるように配慮されており、病室の窓から眺められる吉野川と眉山のすばらしい景観はこの地ならではのものとなりました。

また病院自体が地震災害時にも機能を失わないよう、免震構造の採用、緊急離着陸用へリポートの設置、情報端末や医療ガス配管が設備された玄関ホールのしつらえを行い、有事に備えた施設づくりを行っています。

<建築概要>
所在地 徳島県徳島市
延床面積 35,030m2
構造 鉄骨鉄筋
 コンクリート造
(免震構造)
階数 地下1階 地上11階
病床数 339床